機能
Qt for Windows CE
Qt for Windows® CEはデスクトップのQtと同じAPIに対応し、600以上のC++クラスを含むライブラリが、エンドツーエンドのアプリケーション開発に必要なインフラすべてをカプセル化しています。Qt for Windows CEは、ハイクオリティなレンダリング・エンジン、並列処理の抽象化、テキスト・レンダリング、マルチスレッド処理など、Qt 4の最先端のテクノロジーを引き継いでいます。使用しない機能はQt for Windows CEコンパイル時に除外され、ソフトウェア・フットプリントが最小限に抑えられます。
グラフィック機能の強化
Qtにおいて重視された速度の最適化とビジュアル・クオリティは、組込みデバイスにおいてはさらに重要です。Qt for Windows CEのAPIでは、ハードウェアのグラフィックス高速処理機能を生かすことができます。Qtは、SVG(Scalable Vector Graphics)1.1/1.2 Tinyのドローイングとアニメーションを統合し、複数ディスプレイに完全に対応します。OpenGLペイント・エンジンを含め、3Dグラフィックスを高速処理するOpenGL ESにも対応しています。
高性能な2Dグラフィックス・キャンバス
高性能な2Dグラフィックス・キャンバスであるQt Graphics Viewは、何千もの2Dグラフィックス・オブジェクトを迅速に処理するインタラクティブ・アプリケーションの開発を可能にします。Graphics Viewは、衝突検出機能、最適化された詳細レベル・レンダリング機能、アイテムのアフィン変換、優れたアニメーション制御機能、ドラッグアンドドロップ機能をサポートします。
ネイティブおよびカスタマイズ可能なルックアンドフィール
Qt for Windows CEは、Windows MobileスタイルとWindows CEスタイルという2つの新しいネイティブ・スタイルをQtに追加しています。Qtアプリケーションは、どちらかのスタイルを使用するかを実行時に検出します。Qtアプリケーションのルックアンドフィールは、独自のウィジェット・スタイル・シートで容易にカスタマイズ可能です。Qtスタイル・シートは、ウィジェットのデザインをカスタマイズする高性能なメカニズムです。Qtスタイル・シートのコンセプト、用語、構文は、HTMLカスケーディング・スタイル・シート(CSS)をヒントにしていますが、ウィジェット向けに変更されています。Qtスタイル・シートがあれば、CSSを使い慣れた人ならだれでも、従来のUIスタイル作成より大幅に短い時間と少ないコード行数で複雑なスタイルを定義できます。
マルチメディア・フレームワーク*
Qt 4.4は、簡単で高レベルのオープンソース・メディア再生APIであるPhononを組み込んでいます。Phononは、ネイティブのメディア機能を使用し、映像と音声の再生に対するクロスプラットフォーム・サポートを提供します。
WebKitの統合*
Qtは、高性能でオープン・ソースのウェブ・レンダリング・エンジンであるWebKitを統合しているため、ダイナミックなウェブ・コンテンツと機能をローカル・アプリケーションで表示し、統合することができます。アプリケーションは、リアルタイムのウェブ・コンテンツとサービスを組み込むことができるほか、HTMLおよびアプリケーションのスクリプティング技術により、新しい形でのユーザー・インターフェース作成と導入を可能にします。
高度なテキスト・レイアウト・エンジン
Qt for Windows CEは、TrueType®とラスター・フォントに対応しています。充実したユニコード・サポートと右から左への横書き対応機能を備えたQt for Windows CEなら、世界市場への参入も容易です。Qtの高度なテキスト・エンジンは、表、パス・トレーシング、さまざまな形の周囲にテキストを流すなど、複雑なテキスト・レイアウトにも対応します。Qtを使えば、組込みアプリケーションで高度なテキスト・コンテンツを作成することが、これまでになく容易となります。
とても便利なツール
Qtは、ターゲットとするプラットフォームを問わず、迅速で最適な開発を可能にするツールを備えています。あらゆるツールは、Visual Studioとシームレスに統合するため、広く普及しているWindows IDEを使って複数のプラットフォームをターゲットとすることが可能です。このようなツールには、自動コード補完機能、構文ハイライト機能、統合されているQt Designerの高度なGUIレイアウトおよびフォーム・デザイン機能、一般的なアプリケーション・タイプ向けのテンプレート、Visual Studioオンライン・ヘルプに含まれるQtドキュメンテーションなどがあります。国際化のワークフローを円滑に行うツール群もあります。
* これらのモジュールはまだQt for Windows CEに移植されていませんが、2008年後半の導入が予定されています。